アンソニー・ホロヴィッツ作「その裁きは死」のあとがきに、ホロヴィッツが島田荘司の「斜め屋敷の犯罪」を読んでいる、との記述がありました。
ホロヴィッツのような腕利きの作家が読んでいる=研究している=ミステリーはどんな作品かと思い、私も読んでみました。
ストーリーは・・・書いてはいけませんね。
ホロヴィッツが読む理由がわかりました。
ミステリーという形をとりながら、社会を、人間を描いているのですね。
当たり前だよとおしかりを受けるかもしれませんが、優れたミステリーはこのことがベースになっています。特に国外の名作と言われている作品には、このことが背骨のように存在しています。
「斜め屋敷の犯罪」は難解な謎解き中心のミステリーでありながら国外の作品が持つ文学性を感じさせるものでした。
文学に限らず、「音楽」も社会や人間をベースに置いて表現するものであるはずです。
オリンピック関連の音楽関係者は、足元を確認してほしいと思います。