あまりマニアックでないオーディオファンの私ですが、長く愛用している機器はいくつかあります。
その中のひとつ、というより筆頭と言うべきものに、JBLの130Aがあります。
拙宅の ジャズ再生用システム JBL
ここのウーファーが 130A です。
自作ボックスに入っています。
ボックスの裏面に「昭和53年7月製作」とメモ書きがありました。
もうすぐ45歳ですね。
130AとLE85を購入した時に、このボックスをつくりました。
現在まで使い続けているオーディオ製品の中で、この二つのユニットより古くから持っているのは、ヤマハのJA‐0506と日立のH-54Hの両ツイーターだけになりました。
それらに次ぐのが、JBL2405・オンキョーP306・ラックスMQ68Cかな?
あとの機器すべて変わってしまいました。
ボックスのサイズは外寸で、900×648×600mm(縦・横・奥行)
外寸では体積0.35㎥(350ℓ)ですが補強やユニットの分を差し引いて、
内容積としては250リットルくらいです。
材料は24mmラワン合板を左右で6枚使った、と思います。
130Aの取り付け位置が偏心しているのは、縦横どちらの置き方にしても、上に乗せるコンプレッションドライバーとウーファーを近い距離にするためです。
最初は横置きでした。
いつから縦置きなのか、もう覚えていません(笑)
何故130Aだったのか?
多分、LE15系の重めの音を避けたのだと思います。
当時プロフェッショナルシリーズの2220も出ていましたが、コンプレッション・ドライバーをLE85にしたので、同じ民生用の130Aで揃えることにしました。
15吋ウーファーとしては
ハイスピードの低音に定評のあった130Aは、当然、重低音域の音圧レベルは低くなります。
この場合の重低音域とは、50㎐近辺を指します。
その対策としては、ホーンロード(バックロードホーンのハークネスやフロントロードホーンの4560)をかけるか、小さめの箱(C38バロン=外寸体積で約0.15㎥)に入れて80Hz付近の低音感域を聴かせるか、のどちらかにするのが一般的です。
自作は、設計にもオリジナリティがあった方が面白いです。
そこで、大きめのバスレフ箱、ダクトのfdを低めにとることにしました。fdは40Hzです。
狙いは、100㎐以下だら下がりで40Hzまで再生することを目指しました。
60~80㎐というジャズの低音感の中核という帯域の量は少ないのですが、そこは大きめの箱と、低いfdで補うことができました。
当然のことながら、低音のボンツキはありません。
それも狙いのひとつでした。「ボンツキだけは絶対出さないぞ」という設計です。
実は、当時、一関ベイシーの音を目指していましたから、同種の低音を出すために、バスレフですが、やや密閉箱寄りの低音特性にしました。
背景にはベイシーさんがいるのです。
そして今、使い始めて45年近くになりますが、トーンコントロールで低域を持ち上げたり、サブウーファーを足すことなくジャズ再生を続けています。
大きめの再生音ですので、ラウドネス効果の助けもあります。
次回は、このバスレフボックス入りの130Aをドライブするアンプについてです。