オーディオ装置って、スイッチを入れてすぐいい音が出ることはないですね。
何故なんでしょうか?
良く言われることは、アンプにはウォームアップの時間が必要ということ。
ウォームアップにはどのくらいの時間が必要なんでしょう?
行きつけのオーディオ店のテスト記事によると60分だそうです。
確か、3ウェイ(ネットワーク付き)のスピーカーをセパレートアンプで鳴らしたテストだったと記憶しています。
これが、マルチアンプになると少々厄介です。
拙宅の装置(5ウェイマルチアンプ)では100分かかりますね。
音楽を再生していて、みるみる音質が向上して安定してくる時間があります。
その時に時計を見ると、ほぼ100分なのです。
プリアンプ、パワーアンプそれぞれの動作が安定するための時間が必要です。
複数のパワーアンプの場合、各アンプが100%近く安定しないと、本来のバランスが現れてこないような気がします。
それまでは、アンプ同士が足の引っ張り合いをしているような気がします。
シングルアンプの場合は、多分、30分でも60%から80%の動作安定が得られればウォームアップ完了とは言わないまでも、大きなアンバランスは感じないのだと思います。
もうひとつ、マルチアンプシステムはチャンネルデバイダーが曲者です。
特にパッシブ型のチャンデバはウォームアップに時間がかかると感じています。
あまり科学的な根拠のない、感性(聴力・音楽嗜好力)に基づいた記事になってしまいました。
理想を言えば、機器の電源スイッチ入れっ放しが理想なのでしょうが、電気代がかさみますし、火災事故の恐れもあります。
また、機器の寿命を縮めるかもしれません。(機器の寿命は、スイッチONによる突入電流が最もダメージが大きい、という説もあります)
拙宅では、聴かない時、電源はすべて落としてあります。
もうひとつ、
先のオーディオショップの記事では、「電源ONにするだけで、音を出さなくても、ウォームアップは60分で完了する」とありました。
拙宅の実験では少し違いました。
アンプ類の電源のみON後90分してから聴きだした場合のウォームアップ完了は、さらに80分後でした。
90分間電源のみ入れていても、100分のうちの20分の短縮にしかなりませんでした。
パッシブ型のチャンデバの影響かも知れません。
いずれにしろ、単純に考えると、電源のみONでウォームアップを完了させるには、7時間30分が必要ということになります。
電気代を気にせずに、装置も配線も万全という方は、電源入れっ放しが正解ですね。
私は、聴く1~2時間前から音楽を小音量で流しています。
また、
ウォームアップの完了は、クラシックを再生する場合に特に重要です。
個々の音色と音場感に大きな影響があると実感しています。
ジャズ再生の場合もウォームアップによる変化はありますが、複雑なハーモニーが大きな要素になっているクラシック音楽の場合は、ウォームアップによる向上が、特に顕著に感じられるということなのだと思っています。
最後に、マルチアンプの場合、アンプの微調整はウォームアップ完了後に行います。
スイッチON直後から微調整にかかると・・・泥沼にはまります。