ジャズとテニスの雑記帳

ジャズ・テニスそしてオーディオやミステリーについての日常を綴ります

「骨を弔う」 宇佐美まこと

「音楽&オーディオ」の小部屋・ブログ主さんが強く推している作家

宇佐美まこと

 

ビッグネームの方ですが、まだ作品を読んだことはありませんでした。

 

女流 1957年生まれ 現在66歳

 

 

骨を弔う」この作品は61歳の時の作品。

 

文体にあまり特徴はなく、リズムやビートはあまり感じない。

しかし、展開は、緻密な構成でじわじわと進んでいく。

 

文章に隙が無い。油断をしていると、伏線を見逃して、蚊帳の外に放り出される

読み手を惹き込んでいく(追い込んでいく、か?)。強力です。

 

ミステリーは、普通、謎解きを考えながら読み進めます。

私は作品の残量も見ながら展開を考えます。

 

この作品、

読者(この場合は私)は謎解きをしていくのですが、解いても解いても残量が多い!

そして次々に、新たな謎解きを強いられていく・・

深い読みを強いられます。

これでもう終わりだろう、と残り頁をみると、イカン! まだある!

という作家さんです。

ミステリー作家って、多く場合、粘着質ですよね。ファンもたぶん同じ(笑)

 

宇佐美まことさん、結末へのアプローチも着地も決まっています。

 

この方の他作品にも、興味がもりもりと湧いてきました。