ジャズとテニスの雑記帳

ジャズ・テニスそしてオーディオやミステリーについての日常を綴ります

オーディオ備忘録 135 ジャズ喫茶「ベイシー」店主 菅原正二 

サウンド・オブ・ジャズ! JBLとぼくがみた音」

 

 

ジャズファンなら知らない人はいない、ベイシー店主 菅原正二さんの著書(再発版)

 

 

付箋をいっぱい付けてあります。ただ、読むときは丸ごと続けて読んでしまいます。

 

この本を読んで、つくづく思うことがあります。

菅原正二さんはジャズ愛好家の鑑だということです。

 

ジャズ喫茶店主だから当たり前?

世にジャズ愛好家は数あれど、このような愛を持っている人は少ないと思います。

この本の隅々まで愛が行き渡っています。

 

氏はジャズ演奏者に「胡散臭い」などということは決して言いません。

 

このスタンスは、オーディオについても同じことが言えます。

氏はJBL一筋ですが、決して他のオーディオを貶めることはありません。

 

そして、驚くべきことですが、人間に対しても、このスタンスを維持されているのです。

 

第35章 音の都合 の項で語られています。

「ここの音はカタイですね」「金属的な音がしますな」というお客の捨てゼリフ話を起点にレコードのレーベルサウンドの話に発展させて、

「”感じる”気持ちには理屈は要らないだろうが、そこまでのお膳立ては全部”理屈”がらみだということを、あん時の捨てゼリフのお兄さん、知ってんのかよオー」

 

「知らねえくせに! バカヤロー!」ではなく、「考えてみろよ」と・・

これはです。

 

本書は、ジャズファンの方は全員お持ちでしょうから、クラシックファンの方に読んでいただけることを願っております。