「音楽&オーディオの小部屋」のブログ主さんはミステリーのスーパーマニアです。
私は、氏の記事から入っていくミステリーが多いのです。この本もそうです。
本書は、謎解きミステリーの大家アンソニー・ホロヴィッツの「かささぎ殺人事件」に続くシリーズ第2作目。
文庫上下巻で824頁の長編であります。
ミステリーは、作家が「仕掛け」てある伏線・ヒント・暗喩を情報に、犯人あての推理を楽しむものだと、私は思っています。
この作品も、そういう意味で、極上の味を楽しめる作品でした。
実は、今回は、上巻を読んでいる間に、犯人の目星をつけることができました。そして当たっていました。
しかし、「やったね」とは言えません。目星は解明ではないのです。
動機の真因や人間関係や行動の必然性などが、私には十分に解明できませんでした。それは、最終の謎解きを読むしかなかったのです。残念ながら。
あとがきに、この作家のもう一つのミステリー・シリーズ「ホーソーン&ホロヴィッツ」の第3作「 A Life To Kill 」が2021年8月に本国(英国)で発表され、邦訳刊行も決定したとありました。
ホーソーン・ファンの私としては、待ち遠しい限りであります。
(こちらは純文学の香りもしますよ)