ジャズとテニスの雑記帳

ジャズ・テニスそしてオーディオやミステリーについての日常を綴ります

オーディオ備忘録 120 FM放送で聴くコンサート:生のコンサート

NHK・FM放送の番組「ベスト・オブ・クラシック」 平日19時半~

 

前にも書きましたが、この番組が好きです。

特に、海外のコンサートやフェスティバルの放送が好きです。

 

今の時代の演奏を聴くことができますし、時々、極上の録音にも巡り合います。

 

11月第二週、

モンペリエ音楽祭 2023 (フランス・全4回)

音楽良し、音良し、でした。

 

毎日コンサートに行っている気分でした。

 

いえいえ、生のコンサートよりいいです。

これも前に書いたと思いますが。

コンサートよりオーディオの方が音楽を愉しめます。私は。

 

私もコンサートには行きますが、音楽を聴くということでは、コンサートが最上のものとは思っていません。

コンサートはファッションの要素が結構あると思っています。

この場合のファッションは、社交でしょうか。

 

コンサートにはちょっとお洒落をして、時には○○をもって、出かけますよね。

そしてホールの空間、空気感、暗騒音、いろいろな期待感、興奮・・・

ステージ上の足音、調音、静寂・・・の中から立ち上がる・・・

 

ポップスのライブに行くのもファッション性が強いと思いませんか?

もちろんジャズも。

 

コンサートの音、特にクラシックはノンリミットのいい音がします。

ただ、音楽がいいかと言うと、そうばかりではない、と私は感じます。

 

いい席が取れるとは限りませんし、多くの席に調音が行き届いているとも思えません。

 

演奏者のコンディションも保証されません。

ヨーロッパのホールでは、開演前のあいさつで腰を60度くらい曲げる指揮者が、日本では15度くらい、という時もありました。

 

そして、あの「ブラボー」・・・

地元の音楽館のアンケートに「5秒ルール(演奏終了後、5秒間は、余韻を楽しむ)」を作ってくれませんか、と書いたこともあります。本当は、10秒くらい浸りたいです、私は。

 

音楽の愉しみ方は、音楽が記録できるようになって変わってきたと思います。

特に近年の再生技術の進歩が拍車をかけました。

 

生のコンサートはファッションとして愉しめばいいと思います。私はそうです。

そういう中で、特別な体験が生まれれば、それはそれで幸いです。

 

私も、ダントツに忘れられないコンサートがあります。

 

1972年の「山下洋輔トリオ」です。

山下洋輔ピアノ 坂田明アルトサックス 森山威男ドラムス

 

全席自由席。私はジャズファンでありながら、あまりドラムが好きではありません。

よって、向かって右の森山さんの反対側、山下さんのピアノの前、2列目に陣取りました。

 

何が一番忘れられないかと言えば、坂田明さんのサックスです。

音波が体を突き抜けて地球を一回りしてもう一度ぶつかってくるという、最初で最後の体験、特別な体験でした。

 

枯葉 坂田明4 (AUDIO ONLY) - YouTube

 

この齢になると、「ファッション」には縁遠く、別の意味で、コンサートも遠くなります。

いろんなものが近くなってしまって・・・・